時計の生産国として有名なスイスは、低価格でデザイン性の高い腕時計をはじめ、高級時計のブランドが数多く存在しています。

スイスの時計産業は全世界で圧倒的な存在感を見せており、その生産量の95%を輸出、世界市場におけるシェアは販売金額ベースでは約70%を誇ります。

一方、日本もスイス同様に世界有数の時計生産国であり、世界の時計生産数の約60%近くを日本で生産していますが、販売金額のシェアでは10%代とスイスと比べると大きな開きがあります。

スイスの時計産業がこれ程までに強い力を持つようになったのは一体なぜでしょうか?

こちらでは、スイスの時計産業が発展した背景についてご紹介します。

 


 

高級時計の製造に最適な条件

 

高級時計は小さな部品からなる精密機械で、腕時計を作るためには、空気が澄んでいて洗浄に使用する水が綺麗である環境が求められます。

アルプス山脈が身近にあるスイスは、山岳地帯特有の澄んだ空気と綺麗な雪解け水が身近にあり、時計作りに最適な環境が揃っていました。

また、スイス人特有の「完璧主義」「正確さ」といった特性も、高級時計作りにおける精密な作業を可能にしたのではないかといわれています。

 


 

スイス時計産業の歴史的背景

 

スイスで時計作りが発展した歴史的背景には、16世紀のフランス宗教革命が関係してきます。

当時フランスでは、キリスト教カルバン派の時計職人達が宗教的弾圧を受けていました。その迫害から逃れるために、時計職人達はスイスへと流れていきます。

そのころスイスでも宗教的な理由から贅沢が禁じられ、金細工職人達は職を失った状態でした。

そんな時に、フランスからやってきた時計職人とスイスの金細工職人が手を取り合い、お互いの高い技術を合わせた時計を作り始めます。

こうして、高い技術が光るスイス製高級時計が発展していったのです。

 


 

 

クォーツムーブメントの登場によって、日本やアメリカのメーカーが勢いに乗り始めた1970年代、高い機能性で低価格な腕時計を提供する波に押され、スイスの時計産業は一時期衰退してしまいます。

ところが1995年、スイス時計産業の救世主と呼ばれるニコラス・G・ハイエック氏率いるスイスメーカー大規模集合体 スウォッチの登場と、高級時計の低価格化する戦略をとったことで、スイスは再び時計輸出国のトップに蘇りました。

スイス製の高級時計は、現在でも世界中のファンから愛されるものとなっています。

 


 

当社では、使いやすいシンプルな時計から個性的な時計まで、メンズ、レディースともに様々なブランドのスイス腕時計を取り揃えております。

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